(2)地域別の概要

公開日 2016年02月05日

地域の区分は、土地利用の現況およびその立地条件を勘案し、市街地の松崎地域、山村地域の中川地域および岩科地域、農山漁村の三浦地域の4地域とする。

松崎地域

この地域は、二級河川の那賀川および岩科川の下流域に位置し、両河川により形成された平坦地が広がり、古くから産業・経済・文化の中心として発展してきた。市街地の周辺には農用地と森林が広がり、西は海となっている。
既成市街地は、海岸沿いに古くから自然な形で形成されてきたため、住宅等の密集度が高く、市街地は国道をはじめとした幹線道路周辺に広がりつつある。
今後、既成市街地の整備と同時に、市街地が進行すると想定される地域の計画的整備を図る。そのため既成市街地については、道路、公園、下水道等の基盤整備を図るとともに、市街地機能の向上に努め、中止市街地および開発が予想される市街地周辺部を中心市街地ゾーンとして位置づける。そして、商店街整備や都市機能の集積を促し、拠点機能の強化を目指す。
新たな市街地形成にあたっては、地盤の軟弱な地域の安全性を確保し、農業振興地域整備計画との調整のもと、未利用地の積極的な転換や生活環境基盤の整備に努め、秩序ある市街地の形成を図る。
なお、整備にあたっては、ふるさと観光の街歩きの中心地として、景観や歴史的文化を大切にした環境づくりに努める。
一方、優良農用地の保全・確保と高度利用を図り、森林については、緑豊かな環境と景観の維持・保全に努めつつ、レクリエーション施設の整備などを含めた総合的な利用を図る。海岸部については、海水浴場として自然景観の保全に努めるとともに、海の玄関口としての松崎港の港湾機能を新港建設などにより拡張し、交流拠点としての整備を図り、市街地などと一体になった地域形成を図る。

中川地域

この地域は、四方を山に囲まれた山村地域であり、地域の86%は山林および原野となっている。那賀川や主要地方道下田松崎線に沿って水田が確保され、集落が点在し、斜面地は樹園地等に利用され、涌水を利用したわさび田もある。
森林の多面的利用を図るため、富貴野町有林54haを利用した、緑のオーナー制度の導入や、レクリエーションの拠点として富貴野山21世紀の森の整備を図っている。
今後、農用地は、基盤整備を推進し、優良農用地の保全・確保を図るとともに、観光との連携を図ることのできる農用地利用を推進し、農業経営の安定化に努めていく。森林については、水源かん養等の公的機能の維持・向上に努めるとともに、貴重な自然資源が残されている長九郎山の保護・保全、21世紀の森整備などの保健休養的なレクリエーション機能の充実を図る。
一方、幹線道路周辺へは、温泉を利用した観光・レクリエーション施設の整備や、伊豆縦貫自動車道への町内からのアクセス道路の優位性を生かし、工業団地の整備を図る。

岩科地域

この地域は、中川地域と同じく四方を山に囲まれた平坦地の少ない地域である。地域の中央を流れる岩科川の両岸および斜面地に農用地が確保され、河川に沿って集落が点在している。森林は、財産区有林や地元区有林をはじめとして、人口林化が進んでいる。
また、この地域には重要文化財岩科学校があり、観光の一つの拠点となっている。同時に、周辺の農村景観も手伝い、独特の雰囲気をつくりだしている。また、一部では農村民宿もみられる。
今後、限られた農用地の有効利用を図るため基盤整備を図るとともに、土地条件を利用した多彩な農産物を生産する地として農産物の付加価値を高め、観光農園や体験農園など都市住民との交流を深める場や仕組みづくりに努める。森林は、公益的機能の維持・向上に努めるとともに、地域特産物の振興や自然とのふれあい・交流生活体験等の場として、多面的利用を図る。
また、生産と生活が一体となった快適な環境づくりに努めるとともに、中山間地域としての豊富な地域資源を活用した地域らしさの創出を図る。

三浦地域

この地域は、駿河湾に面した入江に開けた3集落からなり、それぞれが個性的な特色をもつ農山漁村地域である。古くは漁村であるが、夏の海水浴と温泉、風光明媚な景色により民宿経営が増加し、観光地として定着している。海岸線は国立公園および名勝伊豆西南海岸に指定されているため、自然景観などとの融和を図りながら地域振興を図っていくことが課題であるとともに、平坦地が少なく、集落内の道路が狭いなど安全性などへの対応が必要である。
農用地は、南向きの斜面を利用した畑が大半であり、無霜地帯という地の利を生かしマーガレット栽培などが行われている。
一方、国道136号が海岸線に沿って走っているが、幅員も狭く、観光シーズンには交通渋滞がみられ、道路の改良が期待されている。
今後、自然を生かした集落環境の整備を図る一方、西伊豆地域を代表する海岸の景勝地の保全を図るため、海岸線を修景ゾーンとする。
また、特色ある自然探勝的な観光地として観光と漁業、農業の連携などに努め、つくり育てる沿岸漁業のための漁港整備などを図る。
一方、この地域は、夏季を中心に交通渋滞が著しく、また集落の背後まで山が迫るなど地震等の防災面における不安も高く、道路の拡幅や安全施設の整備を図る。

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松崎町役場 産業建設課
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