天城山塊の一角、松崎町の北東にそびえる長九郎山は標高995.7m。山頂からは天城連山を始めとして、富士山や南アルプス、伊豆七島が望まれ、ハイキングに好適。ハイキング前夜の宿泊は、松崎温泉、または大沢温泉を選ぶとよい。池代から湯ヶ野方面に通じる大鍋林道と分かれ、左へ山道を辿る。次第に谷が深まり、原生林にさしかかると営林署関係の建物があり、そこから先はまさに森林浴コース。綺麗な渓流が天城特産のワサビ田に注がれている風景も清々しい。山頂一帯は学術参考保護林に指定されており、5月下旬から6月中旬頃にかけて咲くピンクや白の京丸シャクナゲは見事。ドウダンツツジ、ヒメシャラの群生も見られる。（長九郎山のシャクナゲ※）
池代→長九郎山頂→大沢温泉をめぐるハイキングコース（全長約11km）は、松崎町の昭和59年度事業によって登山道整備が行なわれ、丸太利用の木道11ヶ所と丸太階段1,280段、道標45基、案内板と標識8基、ベンチ15基、灰皿6基が設けられた。帰途はまた池代、大沢へ引き返すか、あるいは白川峠から沼ノ川を経て、天城峠に近い河津七滝の大滝温泉、さらに七滝入り口からバスで湯ヶ野経由、伊豆急行線河津駅に出るコースもある。

※長九郎山頂上にある展望台は経年劣化により腐食が進んでいるため、安全確保の観点から使用禁止とさせていただいております。ご迷惑をおかけしますが、ご理解ご協力をお願いいたします。（R5.2.3現在）